エルピーダメモリ、マイクロン支援決定

今回は、「エルピーダメモリ、マイクロン支援決定」について書こうと思います。

先日のブログ「エルピーダメモリ、米マイクロン支援が有力」で会社更生中のエルピーダメモリの支援企業として同じ半導体企業のマイクロンが有力とのお話をしました。

そして5月7日ロイターによるとエルピーダメモリの支援企業としてマイクロンが選定されたとのことです。
支援企業が選定されたことで今後はエルピーダメモリ買収に向けて具体的な交渉に移りますが、現時点でマイクロンはエルピーダメモリに対して2000億円以上を提示しているようです。

今回の選定によってマイクロンはエルピーダメモリの更なる詳細な情報を入手することが可能であり、その情報をもとにより詳細なデューリディリジェンスを実施し、買収価格の精緻化へとシフトすると思われます。

とりあえずアメリカ企業のマイクロンがエルピーダメモリ買収に向けて一歩リードしたことは個人的にホッとする感じです。
ただ正直言うと、日本企業に買収をして貰いたかったです。
経営破綻をする前から東芝が支援企業として候補にありましたし、NECも半導体事業を行っており、日本メーカーにとってエルピーダメモリが保有する人材や技術、ノウハウは魅力的であると思います。

もしかしたら日本メーカーもエルピーダメモリ支援に向けて模索していたのかもしれません。
しかしながら最近の日本メーカー、特に電子機器や半導体関連は元気がありません。
例えばNECは先日グループで1万人の人員削減を発表しましたし、ソニーやシャープ、パナソニックも大幅な赤字を計上する事態となっており、他社の買収どころではないというのが実情なのかもしれません。

ただこういう状況下でもトヨタやホンダ、日産など自動車メーカーは元気です。
特にトヨタはすごいです。
5月8日ブルームバーグによるとトヨタは2013年3月期の営業利益が1兆円になるとの見込みです。

このトヨタ業績好調の裏には新車のアクアやプリウスの販売好調があると思いますが、海外売上高割合が60%以上のトヨタにおいては依然ガソリン車の需要が高いです。
ただガソリン車自体は既存の技術なので目新しいものはありません。
しかしながら製造業としてモノを製造・販売するだけでなく、そこにサービスやホスピタリティを追加することで他社との差別化を図り、大きな利益を獲得しているように思います。

今回経営破綻してしまったエルピーダメモリをはじめソニーやパナソニックなど高い技術イノベーションを保有する日本メーカーの元気がありません。
自動車メーカーのように業績が向上することを願うばかりです。

今回はここまでにしたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございます。



ノキア、BB+へ格下げ

今回は、「ノキア、BB+へ格下げ」について書こうと思います。

先日、格付会社のStandard & Poor's(S&P)が携帯メーカーのノキアの信用格付をBBB-からBB+へ格下げをするとの発表をしました。
この度評価されたBB+は投機的等級に位置しジャンクボンドと言われることもあります。

格付の定義は各社によって微妙に異なります。
S&PのBBの定義は以下の通りです。

「より低い格付けの発行体ほど脆弱ではないが、事業環境、財務状況、または経済状況の悪化に対して大きな不確実性、脆弱性を有しており、状況によっては債務を期日通りに履行する能力が不十分となる可能性がある。」
(出典:S&P発行体格付

前回までの格付であったBBBまでを一般的に投資適格等級としています。
よってBBB-からBB+というのは投資適格等級から投機的等級へ格下げとなったと同義であり、一段階の格下げでもこの格付の意味が大きいです。

しかしながら今回ノキアの格下げを聞いて「えっ」と感じた方が多いのではないでしょうか。

ノキアはフィンランドにある電気通信機器メーカーであり、特に携帯電話は有名です。
スマートフォンが普及する前までは世界でトップのシェアを占めていましたが、スマートフォンの普及によって携帯電話の需要が低迷し、現在はサムスンに次ぐ2位のシェアです。

格付は債権の利子と元金が契約通りに返済されるかどうか、対象企業の信用力を発行体や債権という観点から評価します。
よって格下げになったということは財務状況の悪化が原因と考えられます。

ノキアの2012年1−3月期を見てみると、前年度に比べて売上高が40%も下落し営業利益が赤字です。
以下はノキアのConsolidated Income Statements, EUR millionを私が日本版に加工した図です。
尚、同社の財務諸表をご覧になりたい方はこちらになります。

ノキアpl1
(※1:1€=105円、※2:1€=111円で換算)

この図を見ると2012年1-3月期は前年度に比べて売上高が41%下落する一方で販管費及び一般管理費が高くなっており、その結果として2012年は1400億円もの損失です。
販管費及び一般管理費が高くなってしまったのはother income and expensesが要因です。
詳細を見てみるとリストラクチュアリング費用と無形資産の減損との記載があり、業績低迷・景気悪化によってリストラ実施に伴う費用と特許や商標などの無形資産の公正価値が取得原価に対して下落したと考えられます。

格付は財務内容だけで評価しているわけではありませんが、財務内容の悪化は格下げの原因です。
また業績も従来までトップシェアを占めていた携帯電話が、スマートフォンの普及によってシェアを落とす結果となり将来の見通しに対して改善の余地がある点も原因と考えられます。

ノキアの財務諸表をまだざっくりとしか見ていませんが前年度までは売上高営業利益率は5%と高い値であり高いシェアを有していることから考えると以前の格付だったBBB-でも低すぎるのではないかと思います。

日本では中々ノキア製の携帯電話を見る機会はありませんので業績の善し悪しが掴みづらいですが、今後格上げになるのか注視していきたいと思います。

今回はここまでにしたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございます。



エルピーダメモリ、米マイクロン支援が有力

今回は、「エルピーダメモリ、米マイクロン支援が有力」について書こうと思います。

5月5日ロイターによると、会社更生中のエルピーダメモリへの支援企業として半導体のマイクロンが有力候補になったとのことです。

以下の図は2011年のDRAM市場占有率を表しているのですが、マイクロンはエルピーダメモリに次ぐ4位に位置しています。

2011年第2四半期DRAM市場占有率
DRAM市場占有率1
(出典:福田昭のセミコン業界最前線のデータを基に筆者が加工)

もしマイクロンがエルピーダメモリを吸収した場合には単純計算すると、24.4%のシェアを獲得し世界で2位のDRAMメーカーになります。

この両社のシェアが影響してるのか定かではありませんが、エルピーダメモリの支援企業としていち早く名乗り出たのが2位のハイニックスです。
しかしながらニュースによると投資に見合う効果がないとして支援から撤退を決定しました。

DRAM製品はノートPCやデジタル家電、電気自動車などの幅広い電機製品に使用され需要が期待出来るのですが、価格競争による販売価格の大幅な下落や高い固定費などの問題によって現在では費用対効果が低い業界になりつつあります。
このような現況であるが故にハイニックスは慎重になってしまったのかなと考えています。

ただこのニュースを聞いてホッとしたところがあります。
図にある通りDRAM市場は韓国企業が席巻していますが、もし吸収されるようなことがあると相対的に韓国に対して日本企業の技術優位が無くなってしまうと心配していました。

というのもエルピーダメモリは2008年に1800億円もの損失を計上した時でも日本を代表する技術の粋を集めた半導体メーカーということで産業活力再生特別措置法による1400億円もの支援を受けました。
それぐらい官民の思い入れが強い企業なので韓国企業へ日本企業の技術が流出しなさそうで正直良かったなと思っています。

まだ支援企業の選定中でありマイクロンに決定したわけではありませんが、官や民、個人的にも色々と思い入れのある企業だったので韓国には渡らないように!と思いながら見守りたいと思っています。

今回はここまでにしたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。



楽天、中国市場からの撤退

今回は、「楽天、中国市場からの撤退」について書こうと思います。

先週に楽天は中国で展開しているネットショッピングである「楽酷天(Lekutian)」を終了すると発表しました。
競争の激化による業績低迷からの改善が難しいとの判断から撤退するとの意思決定をしたようです。

楽天は「百度(Baidu)」との合弁会社で中国市場へ2010年に参入をしたのでわずか2年での幕引きとなったわけですが、日本企業らしからぬ意思決定の速さには驚きです。

従来までの日本企業の場合だと多額の投資を行ったことが縛りとなり、追加投資をすることで更なるロスを生む場合が多いです。
ただ投資され回収されないコストはサンクコストと言い、その投資額は意思決定に何ら影響を及ぼしません。

つまり行った投資額全額が回収出来ない場合にはその全てがサンクコストとなり、今後続行するか撤退するかの意思決定をする際には影響を及ぼさないのです。

今回「楽酷天(Lekutian)」の撤退に伴って子会社株式及び固定資産等の減損処理として8.6億円の投資額であり、楽天の規模から考えるとこの投資額は軽微であったとは言え、このサンクコストに縛られず早期の意思決定をしたのはさすがだなと感じました。

ただ一方で決断するのが早すぎるのではないかとも思います。
インターネットに限らず自動車や電機機器など新たな国や市場へ参入をする場合にはそれなりのロスの期間があります。
参入していきなりキャッシュフローがプラスになる方が稀です。

また中国は数年前から経済成長率が低下しているとは言え、依然高い数値であり、人口から考えると今後魅力的なマーケットになる可能性が大です。

広大なアメリカで距離を気にせずインターネットショッピングが出現し成功を収めた理由と同様に中国も今後インターネットショッピングのニーズが拡大するのではと個人的には思っています。

今回はここまでにしたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございます。



燃え燃えプロジェクト

今回は、「燃え燃えプロジェクト」について書こうと思います。

京都に来てから電車に乗ることが少なくなりました。
多分月に1回ぐらいです。

その為先日の証券アナリストを受験する為に久しぶりに電車に乗ったのですが京都にある駅の階段を昇ると何やら文字が見えます。
途中まで気づかなかったので最初にどういう言葉だったのか分からないのですが、階段途中にある言葉が↓です。

階段1

階段の真ん中には「日曜日も、木曜日も」、「学生も、社会人も」とあり、端には「−2.9kcal」などが見えます。
端の数字は1段に0.1kcalが増加するようになっています。

で、そのまま最上階まで昇ってみると…

階段3

京都市交通局」「検索←クリック
燃え燃えプロジェクト始まる

で、柱にはポスターが…

階段2

「優しさ思いやり階段へ…」

この燃え燃えプロジェクトは京都市交通局が階段を使うことでエネルギーを消費することが可能であり、エコにもなるということで実施されている企画のようです。

言葉が書いてあるだけで前に進もうと思わせてくれる階段ですね。

今回はここまでにしたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございます。



ルイ・ヴィトンのブランド価値

今回は、「ルイ・ヴィトンのブランド価値」について書こうと思います。

前回、「ルイ・ヴィトン財布購入!」にある通り進学のお祝いとして財布を購入しました。

ヴィトン1

今回、購入したのはルイ・ヴィトンのお店ではなく、ネットにて購入をしたのですがルイ・ヴィトン製品を探してみると本当たくさんヒットするのに驚きです。
ネットで買い物を出来るようになったのは10年ちょっとでありこの方法によってわざわざ店頭に行かず、様々な製品と見比べて購入することが出来たので本当に便利になりました。

しかしながら便利にはなったのですがルイ・ヴィトンなどブランド製品にとってはあまり好ましい状況ではないように思います。
というのもブランド製品にとって一番大切なことはブランド価値を維持することです。
そしてこのブランド価値を維持する為に供給量と価格の設定が必要になります。

ネットで買い物が出来る前までは供給者側は生産者と卸売・小売(店頭)でした。
よって卸売・小売で製品がどのくらい流通しているのか、あるいはいくらで売られているのか、供給量と販売価格を管理することがそれほど難しくはありません。

しかしネットで買い物が出来るようになってからは店頭だけでなくインターネット店、オークションなど小売りの数が拡大することで供給量や販売価格を従来に比べて管理するのが難しくなっているのではないかと思います。

特にブランド価値を維持する上で大切なのが価格です。
ブランド製品は高いからこそ価値があるのであり、安ければブランドを持つ意味はありません。
その為ブランド製品を安売りされるのは生産者にとっては危惧するところですが、生産者による小売への価格を強制することは出来ません。
これを「再販売価格維持」と言いますが、日本では新聞、雑誌、書籍、音楽用CD、音楽用テープ、レコード盤の6品目を除いては独占禁止法で消費者の利益を損なう行為として禁止されています。

つまりブランド製品は上記の6品目には含まれない為に生産者が小売りへ販売価格を強いることは独占禁止法で禁止されています。
ただそういう状況下でもブランド製品が安売りされることはあまりないように思います。

ネットで買い物をする場合は店頭価格よりも安く売られている製品が多く数十%オフもざらです。
しかしながらブランド製品の場合はたとえネットでの買い物であってもあまり安くはありません。
今回ネットで購入したのは店頭価格と比べると6.7%安く購入しましたが、一般製品に比べてネットと店頭との価格差は小さいです。

この価格差の小ささの要因として価格が品質を決める製品であると消費者側の認識があると考えられます。
というのももしブランド製品が店頭と比べてかなり安く売られた場合にラッキーと思う人もいると思いますが、中にはおかしいのでは?と慎重になる人もいます。
特にブランド製品はコピー製品が多いので尚更です。

コピー製品はブランド製品にとっては損失となる一方で、そのような製品があるからこそブランドを表す価格が維持され続けているのではないかと個人的には思います。
おかしいかもしれませんが本物とコピー製品にはどこか持ちつ持たれつみたいな関係があるように感じます。

今回はここまでにしたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございます。



プロフィール

ヨッシー

Author:ヨッシー
初めまして。京都大学大学院(MBA)に在学中のヨッシーです。動物(特にいぬ)とボーっとすること、自転車、散歩(特に海)が好きなヨッシーです(`・ω・´)
よろしくお願いします。

Mail:slazengerスノー(←スノーを英語で)2@yahoo.co.jp

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